自転車通学の彼は、私のペースに合わせて自転車を押して帰ってくれていた。 民家の少ない土手沿いを帰るから、暗いし静か。 「お化けでも出そうで怖いわ〜!」 彼といる緊張を紛らわすために、そんなことを言ってみた。 そしたら、 「なら、後ろの二人脅かしてみらん?」 いつもは絶対見せないような、 イタズラごごろに溢れた笑顔。 すごく、かっこよかった。