そして朝……

当然ながら私は殆ど寝れなかった。ハァっと息を吐きながら用意して頂いた布団を畳んで、髪を一つにまとめる。

結局昨日は奏多さんもすぐ自分の部屋に戻り、私は用意されたこの部屋で一人、奏多さんとのキスを思い出しながら胸をときめかせていた。

時計を見てもまだ午前6時にもなっていない。けれど今更寝れないし、早々に身支度を整えて部屋を出る。

「おはよう。起きてくるの早いな」

「おはようございます。奏多さんこそもう起きてこられたんですか?」

キッチンの方から物音がしたのでコソッと覗きに行くと既に奏多さんが起きていた。私に気づくと爽やかスマイルで挨拶をしてくる。

「起きたというか……なんか寝られへんかったんや。喉渇いたし、もう起きようかと思て。桜さんは寝れた?」

「いえ……あの、私も寝れなくて気がついたら朝になってました」

「はは、お揃いやな。お茶入れたから向こう行こか」

急須と湯飲みをお盆に乗せ、私達はリビングへと移動する。

「桜さんは何で寝られんかったん?」

奏多さんは私の前にお茶の入った湯飲みを置いて、じぃっと私を見てくる。

奏多さんの事が気になって……とは言えず返事に困っていると、玄関の開く音がした気がして二人して玄関の方を見た。