むすんで、ひらいて、恋をして

「もし、今度、勝手に出て行ったら……」




「ん、もし勝手に出て行ったら?」




莉生が、甘く笑って私の顔をのぞきこむ。




「グレる‼‼」




「……ぶ、ぶはっ! グレるって‼」




「っ、だ、だって」




下を向いてつぶやくと、ふわっと莉生の両手につつまれた。