むすんで、ひらいて、恋をして

すると、頭上で莉生の大きなため息が落ちて、優しい莉生の声が響く。




「……あのさ、アリス。そういうの、なんていうか知ってる?」




「ストーカー」




「ちがうだろ。あのな、世間一般ではそういうのを……」




「恋愛感情。私は莉生のことが、好き」




「————え?」





ぽかんと口を開けたまま固まっている莉生。