むすんで、ひらいて、恋をして

「は? な、なにすんだよ⁈」



黙ったまま、莉生の胸もとを両手でつかんで引き寄せると、莉生に顔をよせて唇
をぶつけた。



キスっていうより、もう、これは唇の一騎打ち。



「ねえ、おねえちゃんたちチューしてるよ」



「えっ! あれは、ケンカしてるんだよ」



「ほんとうだー」



そんな幼稚園生たちの声も完全に無視。



「ア、アリス……?」