むすんで、ひらいて、恋をして

はあ。



ため息をついてぱくっと卵焼きを頬張ると、絶妙な甘みが口のなかに広がる。



莉生の作ってくれたお弁当は、いつも私の好きなものばかりが詰まっている。



私がお弁当を作るって言っても、『ちゃんと休んどけ』って、いつも莉生が作ってくれて。



私は莉生に甘やかされてばかり。



最高に優しい弟なのが、かえって辛い。



「私は莉生のことが好きで。……すごく好きで、……どうしたらいいのか、わからなくなる」