くう……、もうドキドキしすぎて心臓がつぶれるっ!



莉生は、自分の破壊力のすごさに気が付いてなさすぎるよっ。



いきなり、おでこ触るとか!



自分の脱いだパーカー着せるとか!



紅茶だって、カップを両手で包めるように、熱すぎない温度で手渡してくれるし。



あんなに優しくされたら、気持ちを消去するどころか、莉生のことをどんどん好きになっちゃうよっ。



指先がちょっと触れるだけでドキドキしちゃうっていうのに、遠慮なくくっついてくるし!



私のことを女って意識してないから、莉生ものびのび本性を丸出ししてるんだろうけど!



莉生の本性って‼



中身も外見も超絶にイケメンなんだから、もっと手加減してほしいっ……!




莉生のふるまいのひとつひとつに、心臓が過剰に反応しちゃって大変なことになってるんだからっ!



どんな顔を向けたらいいのかも、わからない。



恥ずかしすぎて、挙動不審っていうか、緊張しすぎて表情が消えるっていうか!



学校でも、気がつけば莉生の姿を探していて。



目が合うと恥ずかしくなっちゃって、まともに挨拶ひとつできなくて。



考えなきゃいけないことがいろいろあるのに、頭はいつも莉生のことばかり。