「いくら莉生が優しくても、このまま莉生に甘えてちゃダメだから」



「……え?」



表情を改めたアリスをじっと見つめる。



「私、高校卒業したら、家を出るね」



「……なんだよ、それ」



「前にも言ったでしょ。ずっと考えてたって」



「……アリスがここを出たら、俺、ひとりじゃん」



「お、寂しいんだ~~~!」



「寂しくないし」



って、強がったものの。



寂しいに決まってんだろ。



とっさにアリスの細い手首をつかみ、アリスの瞳をじっとのぞきこむ。