「ったく、体調悪いなら学校、休めよ」



保健室のベッドで横になるアリスに、盛大な溜息をもらす。



ただの貧血らしいけど。



顔色悪いし、目の下にくまができてる。



「莉生のアホ面みたら、気が抜けただけだよ」



「俺のせいかよ。失礼なやつ」



「あはっ」



無理にアリスが笑おうとするけど、全然笑えてない。



「寝る?」



「うん。莉生は教室に戻っていいよ」



「アリスが眠るまでここにいるよ」



「大丈夫だってば」



そう言って、アリスは頬っぺたふくらませてるけど。



ものすごく具合悪そうだし。



はあ、俺ってホント、なんにもしてやれないんだな。



どうしたら、アリスのことを楽にしてやれるんだろ。



アリスが眠るまで、アリスの頭をなでていた。