むすんで、ひらいて、恋をして

「あの、どういうことだろう?」



ふたりの会話が全く、理解できない……。



「つまり、私と蕪村さんは入学当初からアリスのファンってこと。やっぱり、アリスは無意識だったんだね。


あの子たち、それ以来、蕪村さんに余計なこと言わなくなったんだよ。ほら、アリスって女子の憧れっぽいところがあるから」



「あ、憧れ⁈ そ、そんなことないよっ!」



むしろ、あの学校のセレブな雰囲気に全然ついていけなくて、日々、悪戦苦闘してるっていうか!


「いえ、全人類の憧れ。そうですね、はい」



あゆみちゃんの話に、蕪村さんが牛丼かきこみながら答えているけど。


……全、人類?


「アリスがそう言うなら……みたいな空気になったんだよ。あのときに『あー、私、この子好きだな、仲良くなりたいな』って思ったの。


アリス、自分がしたことに全然気づいてないし」



……あゆみちゃん。



じわっと目の奥が熱くなる。



「私も、あの瞬間、本音ではかなり救われたというか。王女尊い、みたいな。ちょっと推す、かなり推す、みたいな」



蕪村さんの発言はところどころ分からないところがあるけど。



「嬉しい……」



あゆみちゃんも、蕪村さんも、私のことをそんなふうに思っててくれたなんて。