むすんで、ひらいて、恋をして

すると、上谷がためらいながら、言葉をつづける。



「あのさ、それ、俺に言っちゃっていいの? 一応、俺って莉生のライバルだよな。莉生は、俺が春宮さんに本気になっちゃってもいいの?」



煽るようなこと、言うな。



上谷が、試すように俺を見据えている。



けど、そんなものに振り回されるほど、俺にとってアリスは軽い存在じゃない。