むすんで、ひらいて、恋をして

「アリスは、しっかりしてそうで、へなちょこだからさ。自分の弱いとこを見せるのも下手だし。


だから、ちゃんとアリスのことを理解してくれて、アリスが心から甘えられる奴が近くにいた方が、アリスにとっていいんだろうなって思うよ」



そう言って、莉生が大人びた笑顔をみせる。



当たり前だけど、それは莉生以外の、他のだれかなわけで。



この先、莉生以外に、そんな人があらわれるとは思えない。