むすんで、ひらいて、恋をして

「つうか、近い。アリス、顔、近づけすぎ」



莉生がふいっと顔をそらす。



「あのさ、莉生は私に彼氏ができた方がいいの?」



「んー……。アリスのことをちゃんと守ってくれる奴が、アリスの傍にいてくれたらいいなとは思ってるよ。弟として」 



「そっか」



痛い。



猛烈に痛い。



どうして、莉生の言葉に、こんなに傷ついてるんだろう……。



だって、莉生は弟なのに。