あの日、私の頭をなでてくれた莉生の大きな手のひらを思い出す。



……大きな手、だったな。



だれかに、あんなに自分の気持ちをさらけだしたのは、初めてだった。



莉生なら、許してくれる気がした。



「あ、先生きたよっ」



その瞬間、校庭にいる莉生と目があった。