「……うん、く、やしいい。お母さんのこと、あんなに苦労させて、自分はあん
な……すっごく、悔しい、むかつく、うっ、うう……」




「ん、そうだな」




「うう、うっつぅく、うっ」




「うん、うん」




アリスの頭をなでると、ぎゅっとアリスが俺にしがみつく。




「もう、ホント、や、だ……なんで、あんな人が、わたしの……」




「アリスはなにも、悪くない。だから、アリスが傷つく必要なんてない」





アリスが泣き止むまで、アリスのことを強く強く抱きしめていた。