「もうさ、俺の彼女になっちゃいなよ。彼女にしてあげるからさ」



「ごめんなさい」



ぺこりと頭を下げたアリスは、一刻も早くその場を去ろうと視線を泳がせている。



「んー、それならさ、もうアリスちゃんとキスしたって自慢できればそれでいいや。ここ、誰もこねえだろ」



「……え?」



……ふざけんな。



アリスに一歩近寄った武田を、後ろから掴んで、アリスから引きはがした。