「この場所いいね」



「だろ?」



「空が広くみえる。空と自分だけって幸せだね。余計なものがなくて」



「余計なものが隣にいて、悪かったな」



「どうした、卑屈」



「いつも俺は、こんなんだよ」



アリスが長いまつげをパチパチさせて、起き上がる。