次の休み時間にF組にいくと、みんなカーディガンやらセーターを着て過ごしている。



やっぱりどの教室も、クーラー、ガンガンにきいてるんだろうな。



と、莉生を発見。



莉生だけ白シャツにジャージを着て、見るからに寒そうにしている。



やっぱりセーター返そう。



そう思ったところで、



「あれ、春宮さんだ!」



見知らぬ男子に名前を呼ばれて、びくりと飛び上がる。



その瞬間、莉生と目があった。



無言でがたんと立ち上がった莉生が、



「こっち、こい」と、目配せする。



莉生の後ろについて、ひと気のない空き教室に行くと両手を合わせて謝った。