好きだなんて言えない。

ーーーズキン。
わたしは思わず、スカートのすそを、ぎゅうと力一杯握った。

わたしは、松本くんのことが好きだけど、松本くんは、わたしのことは好きじゃない。助けたいって言ってくれたけど………、それは同情心からくるもので………。

ぼやける視界をこらえて、わたしは三森さんに、えへへと笑う。

「そ、そうなんだっ………! よっ、よかったねっ………! じゃ、じゃあ、いう通りにするからっ………! 頑張ってねっ!! 三森さんっ………!!」