ほかの男子なら、わたしに話しかけられただけで、嬉しそうな顔をするのに、松本くんだけはちがう。

チラリ、と松本くんの席に視線をむける。
今日は、学校に来ていない。ぽかんと寂しげに空いた机がただあるだけ。

今日も、松本くんの顔見たかったな、なんて考えてると。
「おまたせしましたー! 熊原さん。どうぞっ!!」

たくさんの缶やペットボトルの飲み物を抱えた池内くんが、わたしの目の前に立つ。
「えっ、池内くん。わたし、こんなに飲めないよ。」