わたしは、くるりと方向転換し、開きかけのドアに身体を滑らせて、校舎の中に逃げ込んだ。

小西さんたちの声が聞こえたような気がしたけれど、もう、そんなのはどうでもよかった。

「はぁっ…………、はぁっ…………。」
どのくらい走っただろうか。

わたしは、膝に手をあてて肩で息をする。
思わず逃げちゃった…………ど、どうしようっ…………。