わたしが困惑していると。
「もう、こうなったら…………!! 熊原さん。あんた、松本くんにキスしなさいよ!!」

ビシッと、ひとさし指で、わたしに言う小西さん。
…………え? …………き、きす?

ぼーぜんとしているわたしを見て、小西さんは、ぶはっと噴き出した。
「そーよ。キスよ。今度こそ、あの松本くんの怒りをかいなさい!! アハハッ。」

小西さんのグループの女の子たちも笑っている。
むっ…………無理だよっ…………。今回はたまたまセーフだったけど…………。

ぜっ…………絶対にできないっ………!!