机の上に自分のかばんを置いて、中身をあさりながら視線を遠くに向けた。
そこには、松本くんの姿が。

松本くんは、特になにをしているワケでもなく、ぼうっと前にある黒板を見つめていた。

…………って、あれって松本くんスマホじゃないのかな。
彼の椅子の下には黒のスマホケースに包まれたスマホが落ちていた。

べっ、別にスマホぐらい、落っこちてるよーって言うのは、へ、変じゃない、よね…………?  一応クラスメートなんだしっ………。