教室にやっとたどり着いたころには、わたしの手はジンジンと痛んでいた。
わたしはスクールバックを2人に手渡す。

「ありがと~☆ 楽チンで助かっちゃった☆ ね、理上ちゃん?」
「ホントホント。さすが委員長、頼りになる~!」

“ダメな委員長”なのに、自分の都合のいいときだけほめてくる。
くやしさが心の中にこみ上げて来たけど、わたしは、無理に笑って。

「ふ、2人の役にたてて嬉しいよ。こ、困ったことがあったらなんでも言ってね。」
それじゃあね、とわたしは自分の席にむかう。