視線を松本くんにやると、彼は自分の腕をまくらにして寝ていた。
すると、となりの席の池内くんが。

「熊原さんに、そんな大変な仕事まかせられるわけないだろ!! お前がやれよ!!」
そーだ、そーだと、今度は男子が、小西さんをせめたてる。

「はぁ!? うるっさいわね男子!! そう思ってんなら、学級委員になった熊原さんの仕事、せーんぶやってあげればいいじゃないのよ!!」

あ、そ、そっか。学級委員でも、大変なときは、人に頼っちゃってもいいんだ。
それなら、少し気が楽になる。