そして、あぜんとする流己くんの横を通るときに最後にわたしは。
「もう、さよならだね。ばいばい流己くん。」

そう冷たく告げて、逃げるように、走って行った。

朝のホームルームの時間。
わたしは、先生の話しがちっとも耳にはいらなかった。

悲しみと、落ち込みと、イライラが混ざり合った変な感情が心を支配していたから。
三森さんと流己くんが抱き合っていたことを思い出す。

ーー流己くんなんてっ………嫌い。