だからと言って、すぐに諦められるかといったらそうではなかった。 時々見せるあのくしゃりとした笑顔に、胸を震わせずにはいられなかった。 出席番号の関係でグループ活動もたびたび一緒になった。 こちらは意識して何も話すことができないのに、彼は何の気なしに私の隣に座る。 だけど、私たちが言葉を交わすことは一度もなかった。