イジメ返し―連鎖する復讐―

「ちょっ、瑠偉!?大丈夫!?ケガしてない??」

慌てて海荷が瑠偉の手を引いて立ち上がらせた。

瑠偉は黙って立ち上がり、ポンポンッとスカートについたほこりを払った。

そして、振り返る。その顔はまるで鬼のようだった。

「アンタさ、いい加減にして?」

憎々し気に眉間にしわを寄せてあたしを睨み付ける瑠偉。

そんな顔今まで一度も見たことがなかった。

「る、瑠偉?」

瑠偉のあまりの圧に海荷が顔をひきつらせた。

瑠偉は「交代してっ?」と言ってノエルの手を引いて下がらせた。