「変態教師なんて言ったから先生怒っちゃったんじゃね?アンタ、マジバカ」

喉を鳴らして笑うノエルはあたしの首にかかったタオルを奪い取った。

「えっ、なに?」

「明日来なくてもいーよ?アンタいなくてもなーんにも変わんないし」

ノエルはそう言うと、あたしのタオルを放り投げてバッシュでグリグリと踏みつけた。

「みんなー、ここに雑巾あるから足の裏拭きな~?」

「ホントだ。バッシュ汚れちゃったしちょうどいいや」

真っ先にノエル言葉に反応した海荷があたしのタオルをグリグリと踏みつける。

それに続くように美香と真子もあたしのタオルを踏みつける。

「やめてよ……!!」

慌ててタオルを拾い上げると、ノエルはチッと舌打ちしてツカツカトあたしに歩み寄ると両手で肩を押した。

思わぬ行動にそのまま尻もちをついたあたしをノエルが見下ろす。

「やめてよ……、だって。マジきっもーー」

「え?」

「さーてと。みんないこー?」

「痛い……!!」

ノエルは足首を捻ってあたしの足をグリグリと踏みつけると、何事もなく体育館を出て行く。

その後ろに続く海荷と瑠偉と美香と真子。

この日から部内であたしの居場所は完璧になくなった。