あたしは昨日どうしてレギュラーに選ばれなかったのか、それを聞きに先生の元へ行っただけだ。

そしたら先生が人気のない裏庭にあたしを誘い込み、関係を強要しようとしてきたというのが事実だ。

『深山の出方次第では考え直すかもしれないぞ?』

そう言ってあたしの頬に手のひらを当てて、

『若い子はスベスベだなぁ。もっと触ってみたくなる』

と言ってあたしとの距離を詰めてきた先生。

『深山、今日俺がマッサージしてあげよう。1時間後、部室に――』

『こ、この変態教師!!』

そう言って確かにあたしは折原先生の顔を平手打ちした。

でも、あれは正当防衛のようなもの。

あたしが責められる筋合いは一切ない。

「変態教師なんて言われたのはこれが初めてでな……。正直、今自分に自信をなくしているんだ。俺は知らぬ間にお前たちに嫌な思いをさせていたのかもしれないと……」

「先生は何も悪くないから!!」

「そうだよ!!悪いのは咲綾だし」

ノエルの言葉に海荷が続く。

「お前たち、ありがとう。深山のように明日の練習試合のメンバーに不満のあるやつは今言ってくれ」

「そんなのあるわけないじゃん!!瑠偉で決まりでしょ!!」

ノエルの言葉に、他の3年も後輩たちもこくりこくりと頷く。