「パスのタイミングが遅い!!何度言ったら分かるの!?忍のせいでみんなのプレーに影響が出てるって分かってる!?」
翌朝、体育館での練習中あたしは2年の忍を怒鳴りつけた。
忍は両ひざに手をつきハァハァと肩を上下させて荒い呼吸を繰り返す。
「もうこれ以上無理です。体が限界なんです……」
「限界が近すぎない!?みんな同じように頑張ってるんだよ。自分だけサボろうとしないで!」
「少し休憩させてください……。もう喉がカラカラで……」
「そんなこといってさっきも休憩したでしょ!?」
「さっきしたらダメって咲綾先輩が言ったからあたしだけ飲み物飲めてないんです……!」
「何その言い方。それ、あたしのせいなの?」
忍は半泣きだった。目に涙を浮かべながら顔を真っ赤にする忍にあたしは詰め寄った。
「忍さぁ、前にあたしのせいで貴重な練習時間が減っちゃったって愚痴ってたよね?」
「それは……」
「2年の中でちょっとうまいからって調子に乗らないで」
「あの時はすみません……。でもあたし本当にサボってなんていません。やる気もあります!でも、こんな練習じゃついていけません……」
あたしはいまだに根に持っていた。
忍が『あーあ、咲綾先輩のせいで貴重な練習時間が減っちゃった』とわざと周りの子に聞こえるような声量で言ったことを。
『ノエル先輩を嘘吐き呼ばわりしたし……』
そう言ってあたしを睨み付けたことを。
一度だって忘れたことはない。
翌朝、体育館での練習中あたしは2年の忍を怒鳴りつけた。
忍は両ひざに手をつきハァハァと肩を上下させて荒い呼吸を繰り返す。
「もうこれ以上無理です。体が限界なんです……」
「限界が近すぎない!?みんな同じように頑張ってるんだよ。自分だけサボろうとしないで!」
「少し休憩させてください……。もう喉がカラカラで……」
「そんなこといってさっきも休憩したでしょ!?」
「さっきしたらダメって咲綾先輩が言ったからあたしだけ飲み物飲めてないんです……!」
「何その言い方。それ、あたしのせいなの?」
忍は半泣きだった。目に涙を浮かべながら顔を真っ赤にする忍にあたしは詰め寄った。
「忍さぁ、前にあたしのせいで貴重な練習時間が減っちゃったって愚痴ってたよね?」
「それは……」
「2年の中でちょっとうまいからって調子に乗らないで」
「あの時はすみません……。でもあたし本当にサボってなんていません。やる気もあります!でも、こんな練習じゃついていけません……」
あたしはいまだに根に持っていた。
忍が『あーあ、咲綾先輩のせいで貴重な練習時間が減っちゃった』とわざと周りの子に聞こえるような声量で言ったことを。
『ノエル先輩を嘘吐き呼ばわりしたし……』
そう言ってあたしを睨み付けたことを。
一度だって忘れたことはない。



