イジメ返し―連鎖する復讐―

これは今までのあたしへの罰なんだろうか。

両親に捨てられてからあたしは人を憎んで生きてきた。

信じてもどうせ裏切られる日が来る。だったら信じずに裏切り続けてやろうと決めた。

奪われる側から奪う側へ周り全て何もかもを自分が支配しているような気になっていたのに。

それなのに……。

目を開けると、おばあちゃんの亡骸が涙で滲む。

両親に捨てられた後もあたしの隣にはおばあちゃんがいてくれたのに。

認知症になっていたのにあたしの誕生日だけは忘れずにいてくれたのに。

漢字だってほとんど書けなくなっていたのに、あたしの名前の漢字は忘れずにいてくれた。

あたしはひとりじゃなかったんだ。

それなのに……。