イジメ返し―連鎖する復讐―

写真を複数枚撮った後、画像を確認する。

そこには下着姿の二人の写真が鮮明に映し出された。

よく撮れたとホッとする一方、やっぱりこんなことよくないのではないかという気持ちが沸き上がってくる。

これは盗撮だ。

こんなものをSNSにアップしたらいけないという罪の意識がふつふつと沸き上がってくる。

「ねぇ、海荷。アンタなにぼけーっとしてんの?早く着替えなよ、のろま」

スマホを持ったまま固まっているあたしにノエルが言った。

……今、なんて?

「ちょっと、ノエル。のろまはひどいよぉ」

「だってやること遅いから。つーか、バッシュはどうなってんの?売ってきたわけ?」

「まだだよ。毎日遅くまで部活があるし、そんなすぐに売れないよ」

「そういうところがのろまだって言ってんの。フリマアプリに出せばいいでしょ」

ノエルの言葉はあたしの気持ちを逆なでする。

「……そんなに言うなら、ノエルが出してよ」

精いっぱいの嫌味を込めて言い返すと、ノエルが「ハァ?」と凄んだ。