ドライブスルー彼氏

仮にそうだとして、どうして明久くんはそんなに乙女高校の生徒に執着しているんだろう。


この辺にある女子高は乙女高校だけだから、悪目立ちをしてしまうことはわかっている。


でも、まだなにか理由はありそうな気がした。


「とにかく、この書き込みは削除要請を出しておきましょう。それに、心当たりがあるなら警察に連絡してもいいかもしれないですよ」


トオコちゃんはそう言いながら手早くSNSの管理会社に削除要請を申請した。


これでちゃんと消えてくれればいいけれど。


「警察って、こんな程度で動いてくれるの?」


あたしは不安になって誰とにもなく質問をした。


警察はなにか事件が起こってからでないと動いてくれないというイメージがある。


「少しくらいはなにかしてくれるかもしれない。放課後、一緒に行ってみる?」


琴葉に言われて、あたしは大きくうなづいたのだった。