「あ、明久くんは学校ではどんな感じなの?」


慌てて話題を変える。


「僕は見ての通りだよ。地味で目立たないタイプ。図書委員をしているから、そこでの友達が多いかな」


本当に見ての通りの学生生活を送っているみたいだ。


そういうタイプだからこそ安心できると思って選んだのだけれど。


それからもあたしはちは他愛のない、そして少しぎくしゃくとした会話を弾ませて、ファミレスを出た。


なんだかんだで、もう3時間くらい経過していることに驚いてしまった。


時間の経過が気にならないということは、案外あたしと明久くんは馬があうのかもしれない。


「それじゃ、メッセージ交換なんだけど……」


あたしの家の近くまで来て、明久くんが言った。


「う、うん」


あたしはごくりと唾を飲み込む。


ここでメッセージ交換が成立すればまた明久くんと会うことができるのだ。


あたしはできればもう1度会いたいけれど、明久くんはどうだろう?