ドライブスルー彼氏

かっこよくて頭もいいなんて、まるで漫画の中のキャラクターみたい。


あたしはまたボーっとして晃君を見つめた。


晃くんに妙なところは見られないし、ちゃんとした生きている人間で、ロボットでもなんでもない。


「あ、あの……」


肝心な質問を忘れていたと思い、あたしは晃くんに声をかけた。


「なに?」


晃くんの笑みにクラクラしてくる。


だめだめ。


あたしがちゃんと見極めてあげないといけないんだから!


「あの、2人は本当に付き合ってるんですか?」


「ちょっとなに言ってるの里奈」


琴葉が慌ててあたしと晃くんの間に割ってはいる。


「だって……」


だって、ドライブスルー彼氏なんて怪しいもので出会った2人だもん。


友達として心配するのは当然のことだった。