中に入っているものが高級品かどうか確認するために、身を乗り出して見た。
その瞬間バッグの中に札束が入れられているのが見えてあたしは硬直してしまっていた。
「驚かせてごめんね」
大谷さんはあたしの反応を見て慌ててカバンを引っ込めた。
けれどカバンの中にぎゅうぎゅうに押し込められている札束は1度見ると忘れることができない。
でも、今の時代これほどの現金を持ち歩くのは珍しい。
大谷さんはなにか目的があって、現金を銀行から下ろし、カバンに入れて持ち歩いているに違いなかった。
あたしはゴクリと唾を飲み込んで大谷さんを見つめた。
大谷さんはずっと優しげな微笑を浮かべている。
「僕はある企業の社長をしているんだよ。だけど妻も彼女もいなくて、正直お金をもてあましているんだ」
「だから、ここへ来たんですか?」
ドライブスルー彼女なら、妻は無理でも彼女を作ることはできる。
「そうだよ」
「でも、それはおかしいですね」
あたしは首をかしげて言った。
「おかしい?」
「本当に彼女がほしいなら、あたしほど年の離れた女を選ぶとは思えないので」
疑問を率直に問いかけると大谷さんはまばたきをして、それから息を吐き出すようにして笑った。
その瞬間バッグの中に札束が入れられているのが見えてあたしは硬直してしまっていた。
「驚かせてごめんね」
大谷さんはあたしの反応を見て慌ててカバンを引っ込めた。
けれどカバンの中にぎゅうぎゅうに押し込められている札束は1度見ると忘れることができない。
でも、今の時代これほどの現金を持ち歩くのは珍しい。
大谷さんはなにか目的があって、現金を銀行から下ろし、カバンに入れて持ち歩いているに違いなかった。
あたしはゴクリと唾を飲み込んで大谷さんを見つめた。
大谷さんはずっと優しげな微笑を浮かべている。
「僕はある企業の社長をしているんだよ。だけど妻も彼女もいなくて、正直お金をもてあましているんだ」
「だから、ここへ来たんですか?」
ドライブスルー彼女なら、妻は無理でも彼女を作ることはできる。
「そうだよ」
「でも、それはおかしいですね」
あたしは首をかしげて言った。
「おかしい?」
「本当に彼女がほしいなら、あたしほど年の離れた女を選ぶとは思えないので」
疑問を率直に問いかけると大谷さんはまばたきをして、それから息を吐き出すようにして笑った。



