「悔しいの?」


あたしの言葉に3人がたじろぐのがわかった。


やっぱり。


この子達はただ悔しいんだ。


自分たちができないことを、あたしがしているから。


「船見くんのことが好きなら、あなたたちだって行動すればいいじゃん」


あたしは真っ直ぐに背筋を伸ばしてそう言った。


間違ったことは言っていない。


その自信が大きな声に繋がっていた。


「な、なによ」


図星をつかれた3人は急に居心地が悪そうになり、数歩後ずさりをした。


「いつも3人でくっついてないとなにもできないの? 恋愛も3人でするつもり?」


あたしはそれだけ言うと、3人の横を通り過ぎてB組へと向かったのだった。