恋愛アレルギー

☆☆☆

クラスの手伝いばかりさせられているけれど、このときばかりは助けられた。


そんな気分で職員室へ向かうと、後ろから船見くんがついてきていた。


「ポッキーのお礼に手伝うよ」


「お、お礼なんて別にいいよ」


「よくないよ」


船見くんはそう言うと、先生からプリントを受け取ってしまった。


本当はそれはあたしがすることなのに。


「日下部さんってポッキー好きなの?」


「う、うん。甘いものが好き」


「そっか。俺も甘いお菓子好きなんだよな。特になにが好きとか、ある?」


「あ、あたしが好きなのはね……」


2人で並んで階段を上がる。


とても近い距離にいるのに、あたしは呼吸困難になることもなかった。


船見くんと会話をしている楽しい時間は、あっという間に終わってしまう。


気がついたらB組の前にいて、あたしはガッカリしてしまった。


もっと沢山話をしたかったな。


そんな思いが顔に出ていたようで船見くんが不思議そうな表情を浮かべた。