あの3人が本気で船見くんに告白するようなことがあったら、船見くんはなびいてしまうかもしれない。


性格はきついが、外見は文句なしの3人組みだ。


中学に入学してから、もう何人もの男子生徒たちにから告白されていると聞いていた。


3人が誰とも付き合わないのは、自分のつりあう男子がいないからだという噂もあった。


それが本当なら、あたしはとんでもない発言をしてしまったことになる。


「そっか。強力なライバ出現って感じ?」


「うん。だから……あたし、今日船見くんに告白することに決めた」


「今日!?」


突然の宣言に、さすがに咲子も驚いたみたいだ。


「うん。だって、もうぼやぼやしていられないよ。それに告白はするつもりでいたし」


「それはそうだけど、急だね」


あたしはうなづく。


本番になって突然勇気がでなくなってしまうかもしれない。


なにも伝えることができないまま終わるかもしれない。


だけど、今のこの気持ちは本気だった。


今勇気を出さないと、もう出ないかもしれないと感じる。


「わかった。あたし応援してるから」


「うん。ありがとう咲子」