燐は口を開く。

「や……やらないし!」
「こいつキレると口悪くなるから、気をつけろ高陵、心臓に」
「撃ち抜かれる?」
「粉々にされる」
「死ぬじゃん」

その会話を聞きながら呆れ、燐はパンの袋を開けた。

「鮫ぽん、一緒じゃないの?」

尋ねてから、もぐ、とパンを咀嚼する。

「鮫貝は違う学校だよ?」

高陵の言葉にきょとんとした。それから千治の方を見たが、しれっとした顔で携帯を弄っている。

思えば、誰がどこまでドラッグのことを知っているのかを聞いていない。

「え、どこ?」
「櫻第二」

口が開き、パンが落ちそうになった。