ブルーイカロス。

アッパー系のドラッグ。
安価で学生の間で流行っている。
売人が同世代にいるかもしれない。

燐は布団の中で身体を縮こまらせた。

そんなの知る由もない。つい一昨日までは燐は喧嘩もしない只の高校生だった。
そもそもそんな物が流行っていることも知らなかった。

ここから、どうやって探すのか。

もし、と考える。
もしも、千治が言うように出処が藍だったら。

燐はどんな隠蔽工作をしてでも、隠し通す。

千治は、ブルーイカロスの出処を知ってどうしたいのだろう。それを聞いていないのを思い出した。

考えている内に眠り、コンコンと何かを叩く音で目覚める。