その後ミレイナはジェラールといつものように、お茶とお菓子を楽しむ。
 そろそろ時間がという頃に、ジェラールがこちらの様子を窺うように口を開いた。

「ミレイナ。昨日の件だが……」

 その瞬間、ミレイナは楽しい時間でふわふわしていた気持ちが一気に凍り付くのを感じた。

「色々と不明点が多い。ミレイナがまた何者かに襲われる可能性がないとも限らない」
「え……?」

 昨日の件は、自分が狙われていた?
ミレイナは動揺した。

「だが安心しろ。お前のことは、俺が必ず守る」
「はい」

 ミレイナは震えそうになる手をぎゅっと握り込む。
 ジェラールはそんなミレイナを安心させるように、すっぽりと抱きしめてくれた。