「実は、ジェラール陛下と寿命が違うことをずっと気にしていたんです。陛下はずっと素敵なままなのに、私だけ老いて先立つのかと思って。だから、まだいもしない自分の後に陛下の愛情を受ける女性を思って、嫉妬していました」
「いもしない相手に嫉妬していたのか?」

 ジェラールは驚いたように目を見開く。

(なんか、すごく恥ずかしい……!)

 これでは、ミレイナがものすごく嫉妬深いようだ。

「お前は本当に可愛いな」

 肩に回されていた手で頭を抱き寄せられると、頭頂部に口づけられる感覚がした。ミレイナが顔を上げると、顎を掬われて今度は唇が重ねられた。