(あ、落ちちゃった)
やはり、留め具が弱すぎるようだ。
(馬車の外に落とさなくてよかった。なくしたら大変だもの)
ミレイナが足下のそれを拾い上げる。
まさにそのとき、異変は起きた。
五本指の手がぽんっとウサギのものに変わり、耳飾りが手から滑り落ちる。それは馬車から地面へと転がっていった。
(え? うそ!)
ミレイナは咄嗟に馬車から身を乗り出そうとする。
──トン。
背中を押されるような感覚がして、バランスを崩したミレイナは自身も馬車から転がり落ちた。地面をころころと転がったミレイナは、すぐに顔を上げる。馬車がどんどんと遠ざかっていくのが見えた。
[待って!]
声を張り上げたはずなのに、それは声になっていなかった。か細い泣き声が響く。
やはり、留め具が弱すぎるようだ。
(馬車の外に落とさなくてよかった。なくしたら大変だもの)
ミレイナが足下のそれを拾い上げる。
まさにそのとき、異変は起きた。
五本指の手がぽんっとウサギのものに変わり、耳飾りが手から滑り落ちる。それは馬車から地面へと転がっていった。
(え? うそ!)
ミレイナは咄嗟に馬車から身を乗り出そうとする。
──トン。
背中を押されるような感覚がして、バランスを崩したミレイナは自身も馬車から転がり落ちた。地面をころころと転がったミレイナは、すぐに顔を上げる。馬車がどんどんと遠ざかっていくのが見えた。
[待って!]
声を張り上げたはずなのに、それは声になっていなかった。か細い泣き声が響く。



