来月というと、もうすぐだ。思った以上にとんとん拍子に話が進んでいることに、ミレイナは驚いた。

(ジェラール陛下って行動力というか、指導力もすごいのね)

 つい先日何気なく口にしただけのことが、こんなにも早く色々と実現してしまうなんて。

(かっこいい……)

 見た目がよく優しいだけでなく、仕事もできちゃうなんて!
 これで好きになるなだなんて、無理がある。

 ミレイナがそんなことを考えていると、ジェラールは着ている上着のポケットに手を入れた。
 ポケットから出したジェラールの手には、小さな小箱があった。

(何かしら?)

 ミレイナがじっと見つめていると、ジェラールはその小箱を開けて中身を取り出す。
 それは、水色のリボンのように見えた。