ふるりと身体が震えた。 私は毎年行く花火大会の日に、奏多くんの彼女になるんだ。 奏多くんが大切に予約して、育ててくれた気持ちを伝えられるんだ。 もう今、この瞬間でさえ幸せなのに。私は奏多くんの彼女になったらどうなってしまうんだろう。きっと、怖いくらい幸せなはずだ。 もう一度抱き寄せられ、ぎゅっと抱きしめられる。私もその背中にしがみ付き、心の中で気持ちを伝える。 「(奏多くん、好きだよ)」 ────けど、花火大会の日、私が奏多くんと一緒に花火を見上げることは出来なかった。 ※※※※