狙われてますっ!




 結局、打つ勇気もなく、汐音はコンビニに向かった。

 此処まで出てきたのは、コンビニに行くためですよ、という言い訳を誰にだかわからないがしながら。

 ……いや、同じ系列のコンビニが家の近くにあるのだが。

 店に入る前、汐音はコソコソしているもふもふに出会った。

 コソコソしている猫とかならよかったのだが、コソコソしている父母《ふも》だった。

 店内を覗いているようだ。

 もふもふさんだ。
 なにしてんのかな?

 声かけない方がいいよね、と思ったとき、父母が振り向き、あっ、という顔をする。

 急いでこちらに来た。