狙われてますっ!

「私も楽しかったです。
 ありがとうございました」

 よかったっ。
 お楽しみいただけたようだっ、と何故か敬語になりながら、ホッとする。

 求は、よかったよかったと安堵しながら電気を消して横になったが。

 うとうとしかけたとき、またなにか入ってきた。

「そこに、ゴムか虫が落ちています」

 ……どうした、汐音。

 っていうか、ゴムと虫。
 すごい違いだぞ。

 求は汐音が素っ気ない感じに話が終わらないようにと悩み、とりあえず、今、疑問に思ったことをそのまま打ってみたのだとは知らなかった。

 そして、ずっと悩んでいた汐音が、前のメッセージから、ずいぶ時間が経っていることに気づいていないのも知らなかった。

 なので、そこはかとなく不安になる。

 電話してみようかな。

 遅い時間だが、まだ起きてるんだろうし、と思ったとき、また汐音から入ってきた。