夜の闇に消えていく私の声。 涙をこらえようと必死に深呼吸する私の吐息だけが、響き渡っている。 1分ほどの沈黙の後、むち君が弱々しくつぶやいた。 「……なんか……ごめん」 なんで謝るかなぁ。 そんな優しい声を奏でられたら、涙あふれちゃいそうだよ。 「望愛をいじるの……久々だったから……つい……調子に乗っちゃって……」 だから、やめてよ。 むち君はドSで攻撃的でイジワル悪魔で 今まで通り堂々と仁王立ちしていてよ。 むち君はベランダに立ちつくしたまま、柔らかい声を震わせた。