ややぽちゃ姫と3人の王子様



 夜の闇に消えていく私の声。

 涙をこらえようと必死に深呼吸する私の吐息だけが、響き渡っている。

 1分ほどの沈黙の後、むち君が弱々しくつぶやいた。



「……なんか……ごめん」



 なんで謝るかなぁ。

 そんな優しい声を奏でられたら、涙あふれちゃいそうだよ。



「望愛をいじるの……久々だったから……つい……調子に乗っちゃって……」



 だから、やめてよ。

 むち君はドSで攻撃的でイジワル悪魔で

 今まで通り堂々と仁王立ちしていてよ。



 むち君はベランダに立ちつくしたまま、柔らかい声を震わせた。